起重機きじゅうき)” の例文
「さあ、その大したえものを、こっちの船へ起重機きじゅうきでつりあげるから、お前たち、下にいて、ぬかるなよ」
豆潜水艇の行方 (新字新仮名) / 海野十三(著)
こちらには、土管どかんや、人造石じんぞうせきまれているし、またあちらには、起重機きじゅうきいてありました。ところどころ木立こだちがあって、あたまうえあおそらひろがっていました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
ハヤブサ丸には、重い潜水機をあつかうための小型のクレーン(起重機きじゅうき)がそなえてありました。
海底の魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そしてまた、高い起重機きじゅうきや、ドックや、大きな倉庫そうこや、兵器庫や、弾薬庫だんやくこや、つなよりや、岩にあたってくだけたために使われなくなっている大きなドックなどを見ました。
うまい、少しぐちゃっとこけにはいったけれども、まあいいねえ、それではぼくはいまこっちで桶をつるすから、そっちでとってくれたまえ。そら、おもい、ぼくは起重機きじゅうき一種いっしゅだよ。
イーハトーボ農学校の春 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
タクマ少年は、やすんでいる起重機きじゅうきの上にのっていた青写真をとりあげると、僕に見せてくれた。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
また幾本いくほんとなく起重機きじゅうきのそびえたつ、おおきな鉄工場てっこうじょうあらわれるのでした。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
ああ、お客さん、昔はニューマチック・ハンマーとか、さく岩機がんきだとか、起重機きじゅうきだとかいう機械が土木工事に使われていて、たいへんにぎやかな音をたてていたそうですよ。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
おさえつけ、綱でぐるぐる巻きにして、組立室の起重機きじゅうきにつるしておいた。たしかにそうだ
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ぎりぎりと音がして、もう一台別のトラックの上にしかけてあった起重機きじゅうき(重いものをつりあげる機械のこと)から、くさりのついたかぎがおりてきて、バスの車体をつりあげました。
豆潜水艇の行方 (新字新仮名) / 海野十三(著)
重力消去の実験に成功していることをわしは知っていたので、博士にそれを使った一種の起重機きじゅうきの製作を依頼したのです。そのトランクは、すなわちその品物だったかもしれない。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)