“贋者（にせもの）” の例文
木村毅氏の曰く「イギリスではヒットラーが昨年七月の爆弾事件で死んだという説を盛んに言いふらしているぜ。今居るヒットラーは贋者（にせもの）だというんだ」
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) ／ 海野十三(著)
拜するに目と頬（ほゝ）の間に凶相（きようさう）顯（あら）はれ中々以て高貴（かうき）の相貌（さうばう）にあらず拙者の勘考（かんかう）には御證據の品は實ならんが御當人（ごたうにん）は贋者（にせもの）なりと決したり依て天下の爲再吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)
「大義親（しん）を滅（めっ）すとでもいうか、徳川家のために、仮令（たとい）、本物であろうとも、贋者（にせもの）として処置しなければならぬ」
大岡越前の独立 (新字新仮名) ／ 直木三十五(著)
「贋者（にせもの）ッ」
銭形平次捕物控：001 金色の処女 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
拒（こば）み贋者（にせもの）と申立慥（たしか）なる證據もなく再吟味（さいぎんみ）願ひ出るは拙者どもが調べを不行屆（ふゆきとゞき）と申にや何分にも重役どもを
大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)
どっちかが、贋者（にせもの）であろうと思われる。
空襲葬送曲 (新字新仮名) ／ 海野十三(著)
「贋者（にせもの）ツ」
銭形平次捕物控：001 金色の処女 (旧字旧仮名) ／ 野村胡堂(著)
以て紀州表相調（あひしら）べ候に天一坊儀は贋者（にせもの）に相違是なく委細（ゐさい）は此書面に御座（ござ）候と差上らるゝに綱條卿是を
大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)