買人かいて)” の例文
買人かいてが直ぐに幾十年の古酒だとか幾百年続いて居る貯蔵室だとか云う様に信ずると云う事だ、其のほか物を貯蔵する穴倉へ蜘蛛を欲しがる商売は随分あり
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
二三十円の十姉妹が五厘という下落相場、それも買人かいてなし貰人もらいてもなしで、山に放ち野に放ちであるそうな、先日大阪から飛行機に乗って上京した柳屋主人の談が面白い
○「勝さんおこったって仕方がねえや、それじゃアおめえ売って歩きねえな、江戸はひれえとこだ、買人かいてがあるかも知れねえ、子供やこども、子供はよろしゅうございッて」
彼処かしこに到り此処ここい、ぎょうにありかんと欲する時、我貧なるが故に彼より要求さるる条件多くして我の受くべき報酬はすくなく、我は売人うりてにして彼は買人かいてなれば直段ねだんを定むるは全く彼にあり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
相当な買人かいてを探して売払うりはらえば、お前は乞食をないでも済むのだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
夫に又此の節は蜘蛛の糸を紡績する方法が発明せられ、其の試験や実行に用うる人も多いので此の虫の買人かいてが仏国や米国などに現われた、幾等も輸出もする事になり、随分蜘蛛を養って
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
善「そんな物を買人かいてが有るか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
善「其様そんな物を買人かいてがあるか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)