豈夫よもや)” の例文
打明うちあけて頼みなば假令たとへ日常ふだんかくきるに切れぬ親子の中豈夫よもや餘事よそごととは見過ごすまじ是も母への孝行なれば出來ぬ迄も一おう相談致すべしと心を決し母の機嫌を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以て不行跡ふぎやうせきに及ぶ事言語にえたる不屆なり汝は浪人か併し住所は何方なるや豈夫よもや住所は有まじ無宿むしゆくであろうなと尋ねらるゝに藤五郎は越前守殿の心を悟らず否々いな/\拙者儀はかく砂利じやりの上に於て御吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かきつかはしたる事ゆゑ早速さつそくには思ひ出さず暫時しばし考へしが漸々やう/\の事にて江戸より弟が來りしかと心付にはかに周章あわたゞしく出來り見るに年こそよりたり弟の長兵衞に相違さうゐなき故清兵衞は大いによろこび是は/\長兵衞能こそ來て呉しなり豈夫よもや今年の中に來てはくれまじと思ひ居たりしに能も/\遠路ゑんろの所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)