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訥升
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とつしょう
ふりがな文庫
“
訥升
(
とつしょう
)” の例文
今度の木挽町には
訥升
(
とつしょう
)
が出ますよ。助高屋高助のせがれで以前は源平と云っていましたが、大阪から帰って来て、光秀の妹と
矢口渡
(
やぐちのわたし
)
のお舟を勤めています。
半七捕物帳:53 新カチカチ山
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
小団次の鋳掛松、菊次郎のお咲、
梵字
(
ぼんじ
)
の真五郎と佐五兵衛の二役は関三十郎が買って出て、刀屋宗次郎は
訥升
(
とつしょう
)
、
三津五郎
(
やまとや
)
の芸者お組がことの外の人気だった。
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
文治は年廿四歳で男の
好
(
よろ
)
しいことは役者で申さば
左團次
(
さだんじ
)
と
宗十郎
(
そうじゅうろう
)
を一緒にして、
訥升
(
とつしょう
)
の品があって、可愛らしい処が
家橘
(
かきつ
)
と
小團治
(
こだんじ
)
で、
我童
(
がどう
)
兄弟と
福助
(
ふくすけ
)
の愛敬を衣に振り掛けて
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
次に贔屓にしたのは五代目
沢村宗十郎
(
さわむらそうじゅうろう
)
である。
源平
(
げんべえ
)
、源之助、
訥升
(
とつしょう
)
、宗十郎、長十郎、
高助
(
たかすけ
)
、
高賀
(
こうが
)
と改称した人で、享和二年に生れ、嘉永六年十一月十五日に五十二歳で歿した。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
皺
(
しわ
)
を伸してその白粉の着いた懐紙を見ていたが、何と思ったか、高島田に挿している銀の平打の
簪
(
かんざし
)
、
※
(
まるにいのじ
)
が附いている、これは
助高屋
(
すけたかや
)
となった、沢村
訥升
(
とつしょう
)
の紋なんで、それをこのお小姓が
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
この座の座頭は沢村
訥升
(
とつしょう
)
、立女形は弟の田之助、
書出
(
かきだし
)
は市川左団次であった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
訥升
(
とつしょう
)
沢村宗十郎の妻となって——今の宗十郎の養母——晩年をやすらかに
逝
(
い
)
ったが、これまた浅草今戸橋のかたわらに、手びろく
家居
(
かきょ
)
して、
文人墨客
(
ぶんじんぼっかく
)
に貴紳に、なくてならぬ酒亭の女主人であった。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
訥
漢検1級
部首:⾔
11画
升
常用漢字
中学
部首:⼗
4画
“訥”で始まる語句
訥弁
訥々
訥子
訥
訥庵
訥朴
訥吃
訥辯