西安せいあん)” の例文
僕はだんだん引き入れられるやうに一つ一つケースをのぞいて廻つた。洛陽らくようだの太原たいげんだの西安せいあんだのから来たものが多い。北魏ほくぎの石の仏頭は、スフィンクスみたいな表情をしてゐた。
夜の鳥 (新字旧仮名) / 神西清(著)
創業の元勲として太祖の愛重あいちょうするところとなれるのみならず、西安せいあんに水道を設けては人を利し、応天おうてんに田租を減じては民をめぐみ、誅戮ちゅうりくすくなくすることを勧め、宦官かんがんさかんにすることをいさ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
長安(陝西省・西安せいあん)の守将鍾繇しょうようは、驚死せんばかりに仰天して、曹操のほうへ、早馬をもって、急を告げる一方、防ぎにかかったが、西涼軍の先鋒馬岱ばたいに蹴ちらされて、早くも、長安城へ逃げ籠る。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こゝにおいて、第二子そうしん王にほうじ、藩に西安せいあんかしめ、第三子こうしん王に封じ、太原府たいげんふらしめ、第四子ていを封じてえん王となし、北平府ほくへいふすなわち今の北京ぺきんに居らしめ、第五子しゅくを封じてしゅう王となし
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)