“行旅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうりょ80.0%
たびびと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことに、そのいぶせき縁の端は、疲れた足にすがられ、家なき子に夜をしのがせ、行旅こうりょ病者の寝床とまでなる。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆるらかに幾尺の水晶の念珠ねんじゅを引くときは、ムルデの河もしばし流をとどむべく、たちまち迫りて刀槍とうそうひとしく鳴るときは、むかし行旅こうりょおびやかししこの城の遠祖とおつおや百年ももとせの夢を破られやせむ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
『予章記』に、呉猛が殺せし大蛇は、たけ十余丈で道を過ぐる者を、気で吸い取り呑んだので、行旅たびびと断絶した。『博物志』に、天門山に大巌壁あり、直上数千じん、草木こもごも連なり雲霧掩蔽えんぺいす。