あけ)” の例文
併し振り返ると、そこにはあけそまった死人が無気味な人形の様にもくしていた。その様子が明らかに夢ではなかった。
灰神楽 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しきりにひものようなものを持って腰の廻りを巻いてるから、帯でもするかと見ると、ら下ったはらわたで、切裂かれへその下へ、押込もうとする、だくだく流れるあけの中で、一掴ひとつかみ、ずるりと詰めたが
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)