しよく)” の例文
地平線に接する處に、我身を距ること甚だ遠からず、青光まばゆき一星ありて、その清淨なる影は波面なみのもに長き尾を曳けり。われは俄に彼星の、譬へば日月のしよくの如く、其光を失ふを見たり。
天明てんめいろく丙午年ひのえうまどしは、不思議ふしぎ元日ぐわんじつ丙午ひのえうまとし皆虧かいきしよくがあつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
尤も、日本の昔の天文學は、今日考へたよりは進歩したもので、徳川時代の初期には、月日のしよくも暦の上で豫言され、學者達は既に地動説も知り、日月星辰せいしんの運行も、一と通りは觀測して居たのです。
かすかなる心の星や、たまの日のしよく
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
なかしよくするかげごと
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)