トップ
>
蜉蝣
>
かげろう
ふりがな文庫
“
蜉蝣
(
かげろう
)” の例文
蟆子
(
ぶよ
)
や
蜉蝣
(
かげろう
)
や蜂が飛んでいたが、それらの昆虫の翅や脚などをも輝かせて、いかにも楽しく躍動している「春の魂」のように見せた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
蜉蝣
(
かげろう
)
の
生涯
(
しょうがい
)
も
永劫
(
えいごう
)
であり国民の歴史も
刹那
(
せつな
)
の現象であるとすれば、どうして私はこの活動映画からこんなに強い衝動を感じたのだろう。
春六題
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
『……ああいう人気者は
蜉蝣
(
かげろう
)
だね、だから
僅
(
わず
)
かな青春のうちに、巨大な羽ばたきをしようと
焦慮
(
あせ
)
るんだ——ね』
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
また
蜉蝣
(
かげろう
)
その他の水中で発生する昆虫類も多数いた。この日の午後を私は湖畔で採集をして送った。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
およそ動物には
朝
(
あした
)
に生まれ
夕
(
ゆうべ
)
に死ぬ
蜉蝣
(
かげろう
)
のごとき短命なものもあり、象や鯨のように二百年も三百年も生きるものもあるが、いずれにしても寿命に制限のないものはない。
生物学より見たる教育
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
▼ もっと見る
鐘に
桜花
(
さくら
)
の散る
弥生
(
やよい
)
、青葉若葉の
皐月
(
さつき
)
も過ぎて鰹の走る梅雨晴れ時、夏に入って夏も老い、九月も今日で十三日という声を聞いては、永いようで短いのが
蜉蝣
(
かげろう
)
の命と暑さ盛り
釘抜藤吉捕物覚書:05 お茶漬音頭
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
誠に
蜉蝣
(
かげろう
)
に等しいものである。私の俳諧生活もまことにあっけないものである。唯その中に「俳句は花鳥諷詠詩である」という言葉が、諸君によって顕著なものにされるかどうか。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
赤星ジュリアが
蜉蝣
(
かげろう
)
の生命よりももっと
果敢
(
はか
)
ない時間に対し必死の希望を賭け、救おうにも救いきれない恐ろしき
罪障
(
ざいしょう
)
をなんとかして此の一瞬の舞台芸術によって
浄化
(
じょうか
)
したいと願っている。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
また人間でない動物でもね、たとえば馬でも、牛でも、
鶏
(
にわとり
)
でも、なまずでも、バクテリヤでも、みんな死ななけぁいかんのだ。
蜉蝣
(
かげろう
)
のごときはあしたに生れ、
夕
(
ゆうべ
)
に死する、ただ一日の命なのだ。
フランドン農学校の豚
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼女は本当に都会の
泡沫
(
あわ
)
の中から現われた美しい
蜉蝣
(
かげろう
)
ですよ、ネネは、その
僅
(
わず
)
かな青春のうちに、最も多くの人から注目されたい、という、どの女にもあるその気持を、特に多分に
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
宇宙の存在の悠久に
較
(
くら
)
べたら
蜉蝣
(
かげろう
)
の如きものである。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
“蜉蝣”の意味
《名詞》
蜉 蝣(フユウ、かげろう)
「カゲロウ」の漢語表現。
(出典:Wiktionary)
蜉
漢検1級
部首:⾍
13画
蝣
漢検1級
部首:⾍
15画
“蜉蝣”で始まる語句
蜉蝣的