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薗八節
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そのはちぶし
ふりがな文庫
“
薗八節
(
そのはちぶし
)” の例文
小首を
捻
(
ひね
)
る耳へ、嘲るように唄は続いた。よく聞けば箱根から先には珍しい
薗八節
(
そのはちぶし
)
である、何ともいえぬ渋い節回し
暗がりの乙松
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
お才の名は、それからまもなく、
桐佐
(
きりさ
)
のたそや
行燈
(
あんどん
)
から隠れて、
廓
(
なか
)
の馴染みな人を相手に、
薗八節
(
そのはちぶし
)
の女師匠と変った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
取り万事
甚
(
はなはだ
)
懶
(
ものう
)
く去年彩牋堂
竣成
(
しゅんせい
)
祝宴の折御話有之候
薗八節
(
そのはちぶし
)
新曲の文章も今以てそのまゝ筆つくること
能
(
あた
)
はず折角の御厚意無に
致
(
いたし
)
候不才の罪
御詫
(
おわび
)
の
致方
(
いたしかた
)
も
無御座
(
ござなく
)
候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
塀の中から、お綱であろう、周馬を待つ間の退屈しのぎに、探し出した三味線の糸をなおして、
薗八節
(
そのはちぶし
)
か
隆達
(
りゅうたつ
)
か、こッそりと爪で気まぐれな
水調子
(
みずちょうし
)
を
洩
(
も
)
らしている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いはんや
外
(
ほか
)
の芸事とはちがひ
心中物
(
しんじゅうもの
)
ばかりの
薗八節
(
そのはちぶし
)
けいこ致させ
惚
(
ほれ
)
ねばならぬ殿ぶりに宵の
口説
(
くぜつ
)
をあしたまで持越し髪のつやぬけてなど申すところはとりわけ
情
(
じょう
)
をもたせて語るやう日頃
註文
(
ちゅうもん
)
致を
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
遊びたい気があれば勉学の心も失せない
訳
(
わけ
)
である。述作の興味も
湧
(
わ
)
くわけである。一夜
或
(
ある
)
人の
薗八節
(
そのはちぶし
)
を語るを聞きわたしもその古調を
味
(
あじわ
)
い学びたいと
思立
(
おもいた
)
って
薬研堀
(
やげんぼり
)
の師匠の家に
通
(
かよ
)
っていた事がある。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
薗
漢検準1級
部首:⾋
16画
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
“薗八”で始まる語句
薗八
薗八一中節