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薄暮合
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うすくれあい
ふりがな文庫
“
薄暮合
(
うすくれあい
)” の例文
「
極
(
きまり
)
が悪うございますわ。……(太郎は米搗き、次郎は夕な、夕な。)……
薄暮合
(
うすくれあい
)
には、よけい
沢山
(
たんと
)
飛びますの。」
小春の狐
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただただ、山一つ越せば
可
(
い
)
いわ、で
薄
(
すすき
)
、
焼石
(
やけいし
)
、
踏
(
ふみ
)
だいに、……
薄暮合
(
うすくれあい
)
——猿ヶ馬場はがらんとして、中に、すッくりと一軒家が、何か大牛が
蟠
(
わだか
)
まったような形。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
変に、犬の腹から声を
揉出
(
もみだ
)
すようで、あ、あの婆さんの、時々ニヤリとする歯が犬に似ている。
薄暮合
(
うすくれあい
)
に、
熟
(
じっ
)
としている犬の不気味さを、私は始めて知りました。……
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
急
(
あせ
)
って、
踠
(
もが
)
いて、立ったり居たり、
汀
(
みぎわ
)
もそちこち、場所を変えてうろついて見込んだが、ふと心づいて
眗
(
みまわ
)
せば、早や何が
染
(
そま
)
るでもなく、緑は緑、青は青で、樹の間は
薄暮合
(
うすくれあい
)
。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
別して、例の縁側散歩は
留
(
や
)
められません。……一日おいて、また
薄暮合
(
うすくれあい
)
、おなじ東の縁の真中の柱に、屋根の落葉と鼻を
突合
(
つきあ
)
わせて
踞
(
しゃが
)
んで、カーン、あの
添水
(
そうず
)
を聞き澄んでいたのです。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ようやく石段の中ほどで、
吻
(
ほっ
)
と息をして立った処が、
薄暮合
(
うすくれあい
)
の山の
凄
(
すご
)
さ。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
薄
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
暮
常用漢字
小6
部首:⽇
14画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“薄暮”で始まる語句
薄暮
薄暮方
薄暮時
薄暮暗碧