葱畑ねぎばたけ)” の例文
彼等の家は、町並が葱畑ねぎばたけに移る近くにあつた。しかし隣近所には、いづれも借家らしい新築が、せせこましく軒を並べてゐた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「千駄木の螢沢と来た日にゃ、林と田圃と葱畑ねぎばたけと、馬小屋ばかりだ。弁当持ちで探して歩いたって、ろくなひきがえるもいねえ。ましてお妙の物思いの相手になるようなのは——」
葱畑ねぎばたけと葱畑の間にある道の梅の樹の下に、その女はたたずんでいたが、お通の顔を見て
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小説家は、そのあたりが葱畑ねぎばたけであつた時のことを、思ひ出してゐた。——
釜ヶ崎 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
そこの「ゾンカー」即ち葱畑ねぎばたけの間にある家に生れて、そこから身を起してチベット仏教の腐敗を一洗することになったので、「ジェ」尊あるいは聖と敬称を付けて「ジェ・ゾンカーワ」といいました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
抑圧おさえあへぬ抱擁はうえうわらごゑきこえしか——葱畑ねぎばたけすでにあをし。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ああ、くらくら葱畑ねぎばたけ地平ちへいなるつきいでんとして
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そは五月ごぐわつ葱畑ねぎばたけのごとく
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)