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茶汲女
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ちゃくみおんな
ふりがな文庫
“
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)” の例文
それは当時、両国の水茶屋の
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
の中でも、番付に載る人気者で、ガラッ八の八五郎も、一時は夢中になって、毎日通った相手だったのです。
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お道さんが手拭を畳んでちょっと帯に挟んだ、
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
という姿で、湯呑を片手に、半身で立って
私
(
わっし
)
の方を
視
(
み
)
ましたがね。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
淋
(
さび
)
し
気
(
げ
)
に馬上の身を
旅合羽
(
たびがっぱ
)
にくるませたる
旅人
(
たびびと
)
の
後
(
あと
)
よりは、同じやうなる
笠
(
かさ
)
冠
(
かむ
)
りし数人の旅人相前後しつつ
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
の
彳
(
たたず
)
みたる
水茶屋
(
みずちゃや
)
の前を歩み行けり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「お濠ばたの石置場で、このあいだまで、
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
をしていた娘を、おのれは、何処へ連れて行った。——いいや、
空惚呆
(
そらとぼ
)
けてもだめだ。なんじが隠したに相違ない」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遥かに遥かに卑しく無智なものと思われた水茶屋の
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
に、三十一文字の歌の作りようを教えて居たということは、想像も及ばぬ不思議な事件だったのです。
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
をしていた頃の男——浜田
某
(
なにがし
)
という牢人に、見つけ出される
惧
(
おそ
)
れがあるからである。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
涼しくば木の芽峠、音に聞こえた中の
河内
(
かわち
)
か、(
廂
(
ひさし
)
はずれに山見る眉)峰の
茶店
(
ちゃや
)
に
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
が
赤前垂
(
あかまえだれ
)
というのが事実なら、
疱瘡
(
ほうそう
)
の神の
建場
(
たてば
)
でも差支えん。湯の尾峠を越そうとも思います。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
水茶屋の
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
で年を喰って、酔っ払いも武家も、御用聞も
博奕打
(
ばくちうち
)
も、物の数とも思わぬ
面魂
(
つらだましい
)
です。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこの一軒に、人目をひく
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
があった。飲みたくもない茶をのみにはいったり、喰べたくもない
心太
(
ところてん
)
を
啜
(
すす
)
ったりしにゆく連中のなかに、
先刻
(
さっき
)
の浜田某という侍の顔もよく見えていた。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大変と言ったところで、
茶汲女
(
ちゃくみおんな
)
を張るような人間じゃ大した
代物
(
しろもの
)
じゃあるめえ」
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
茶
常用漢字
小2
部首:⾋
9画
汲
漢検準1級
部首:⽔
7画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“茶汲”で始まる語句
茶汲