“肥大”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
アデノイド25.0%
でっかい25.0%
ひだい25.0%
ふと25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ホホ。あたし、ちょっと先生の真似をしてみたんですの。患者さんの訴えを聞いてから、口を開けさせてチョット鼻の奥の方へ指先を当ててみると直ぐに肥大アデノイドが指に触るんですもの」
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
とんとん拍子にのりが来て、深川夫人は嫣然顔にこにこがお、人いきりに面ほてりて、めのふちほんのり、生際はえぎわあぶらを浮べ、四十有余あまり肥大でっかい紳士に御給仕をしたまいながら
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
裏には真桑瓜まくわうりつるの上に沢山ころがり、段落だんおちの畑には土が見えぬ程玉蜀黍が茂り、大豆だいずうねから畝にさやをつらねて、こころみに其一個をいて見ると、豆粒つぶ肥大ひだい実に眼を驚かすものがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
山高帽を少し阿弥陀あみだかぶった中年の肥大ふとった男などが大きな葉巻をくわえて車掌台にもたれている姿は、その頃のベルリン風俗画の一景であった。
喫煙四十年 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)