おやじ)” の例文
赤々と禿げた、ふとったおやじが丸い鉄火鉢てつひばち膝子ひざっこのように抱いて、ねむたそうに店番をしていた唐物屋からものやは、長崎屋と言った。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
九段の公園で砂書きのおやじを見て、彼はただちにこれともの語り、事情を明して弟子入りを頼み、それより二三日の間稽古けいこをして、間もなく大道のかたわらに坐り、一銭、五厘
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)