緑萼りょくがく)” の例文
枝端したんに一花ずつ開き、直径はおよそ一二センチメートル内外もあろう。花下かかに五へん緑萼りょくがくがあるが、つぼみの時にはまるく閉じている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
青軸あおじくまた緑萼りょくがくと呼ばるゝ種類の梅で、花はまだ三四輪、染めた様に緑ながくから白くふくらみ出たつぼみの幾箇を添えて、春まだ浅い此の二月の寒を物ともせず、ぱっちりと咲いて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
花下かかに五れつせる緑萼りょくがくがあり、花冠かかん高盆形こうぼんけいで下は花筒かとうとなり、平開へいかいせる花面かめんは五へんに分かれ、各片のいただきは二れつしていて、その状すこぶるサクラの花に彷彿ほうふつしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
けてのこう、その花は茎頂けいちょうに集合して咲き、また梢葉腋しょうようえきにも咲く。花下かか緑萼りょくがくがあって、とがった五つの狭長片きょうちょうへんに分かれ、花冠かかんは大きなつつをなし、口は五れつして副片ふくへんがある。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)