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緋天鵞絨
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ひびろうど
ふりがな文庫
“
緋天鵞絨
(
ひびろうど
)” の例文
「いやにふけちまつたでせう。
皆
(
みんな
)
さう
云
(
い
)
つてよ。」とお
糸
(
いと
)
は美しく
微笑
(
ほゝゑ
)
んで
紫縮緬
(
むらさきちりめん
)
の
羽織
(
はおり
)
の
紐
(
ひも
)
の解けかゝつたのを結び直すついでに帯の
間
(
あひだ
)
から
緋天鵞絨
(
ひびろうど
)
の
煙草入
(
たばこいれ
)
を出して
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
盛り上り
揺
(
ゆ
)
り下ぐる岩蔭の波の
下
(
した
)
に咲く海アネモネの
褪紅
(
たいこう
)
、
緋天鵞絨
(
ひびろうど
)
を欺く
緋薔薇
(
ひばら
)
緋芥子
(
ひげし
)
の緋紅、北風吹きまくる霜枯の野の
狐色
(
きつねいろ
)
、春の
伶人
(
れいじん
)
の鶯が着る鶯茶、平和な家庭の鳥に属する
鳩羽鼠
(
はとはねずみ
)
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
霞
(
かすみ
)
にさした十二本の
簪
(
かんざし
)
、松に
雪輪
(
ゆきわ
)
の
刺繍
(
ぬいとり
)
の帯を前に結び下げて、
花吹雪
(
はなふぶき
)
の模様ある
打掛
(
うちかけ
)
、黒く塗ったる
高下駄
(
たかげた
)
に
緋天鵞絨
(
ひびろうど
)
の
鼻緒
(
はなお
)
すげたるを
穿
(
は
)
いて、目のさめるばかりの太夫が、
引舟
(
ひきふね
)
を一人、
禿
(
かむろ
)
を一人
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「いやにふけちまったでしょう。
皆
(
みんな
)
そういってよ。」とお糸は美しく
微笑
(
ほほえ
)
んで
紫
(
むらさき
)
縮緬の羽織の紐の解けかかったのを結び直すついでに帯の間から
緋天鵞絨
(
ひびろうど
)
の
煙草入
(
たばこいれ
)
を出して
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
緋
漢検準1級
部首:⽷
14画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
鵞
漢検1級
部首:⿃
18画
絨
漢検1級
部首:⽷
12画
“緋天”で始まる語句
緋天鳶絨
緋天絨鴦
緋天鵝絨