つゞい)” の例文
旧字:
つゞいて間もなく野村の父が死ぬと、もう恐ろしいものがないので、大びらに二川家に這入り込んで、我もの顔に振舞っていたのだった。
「どう致しまして、」と奥でしわがれた声がして、つゞい咳嗽せきがして、火鉢の縁をたたく煙管きせるの音が重く響いた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
新吉はきもに応えてびっくり致し、草刈鎌を握り詰め、あゝ丁度今年で九ヶ年以前、累ヶ淵でおひさを此の鎌で殺し、つゞいてお累は此の鎌で自殺し、廻り廻って今また我手へ此の鎌が来るとは
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)