続続ぞくぞく)” の例文
帰途かへりに大陸ホテルの前を過ぎると丁度ちやうど今の季節に流行はやる大夜会の退散ひけらしく、盛装した貴婦人のむれ続続ぞくぞくと自動車や馬車に乗る所であつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
僕はその時話の次手ついでにもう続続ぞくぞく罹災民りさいみんは東京を去つてゐると云ふ話をした。
夜が更けるに従つて沢山たくさんの人が続続ぞくぞく歌つた。自作の新しい詩を歌つた詩人が二人、対話風の文章で何処どこかの芝居の批評をした物を朗読した文人が一人あつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これが多数の予想である。いづれ四月の各雑誌に流行服の写真が幾種もおほやけにせられ、其れを見て米国の贅沢ぜいたく女が電報で註文し、仮縫を身に合せかた/″\巴里パリイ見物に続続ぞくぞく遣つて来ると云ふ段取だんどりである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)