“絽蚊帳”の読み方と例文
読み方割合
ろがや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
琴ばかりが十面もつかねてあるし、紫檀したんと見える箪笥たんすには黄金きんの金具が光を放ち、友禅の夜具、定紋のつづら、金泥きんでい衝立ついたて御簾みす絽蚊帳ろがや象牙ぞうげもの、螺鈿らでんもの
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水にねし嵯峨の大堰おほゐのひとがみ絽蚊帳ろがやの裾の歌ひめたまへ
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
すくすくと伸びて見えるのは寮の裏にあたる男松おまつ女松めまつ、そこから吹き込んでくる朝の涼風すずかぜは、まだ起きもやらぬ長廊下をそよそよと流れて、奥の数寄屋に見える水色の絽蚊帳ろがやを波うたせていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)