“大堰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おほゐ33.3%
おおい33.3%
おおぜき16.7%
オホヰ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次にわたくしは柏軒が二月二十三日に藤枝を発し、大堰おほゐ川を渡り、遠江国掛川に宿したことを知つてゐる。それは良子刀自がしもの如き書牘しよどくを蔵してゐるからである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
赤松の二抱ふたかかえたてに、大堰おおいの波に、花の影の明かなるを誇る、橋のたもと葭簀茶屋よしずぢゃやに、高島田が休んでいる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あんな旱魃かんばつの二年つづいた記録きろくいと測候所そっこうじょったのにこれで三年続くわけでないか。大堰おおぜきの水もまるで四すんぐらいしかない。夕方になってやっといままでの分へ一わたり水がかかった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
今朝の嵐は、嵐ではげによの。大堰オホヰ川の川の瀬の音ぢやげによなう。(閑吟集)
「さうや さかいに」 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)