へだ)” の例文
旧字:
寺は信州下水内郡しもみのちごほり飯山町二十何ヶ寺の一つ、真宗に附属する古刹こせつで、丁度其二階の窓に倚凭よりかゝつて眺めると、銀杏いてふの大木をへだてゝ飯山の町の一部分も見える。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
障子しやうじを開けて眺めると、例の銀杏いてふ枯々かれ/″\こずゑへだてゝ、雪に包まれた町々の光景ありさまが見渡される。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
蕭条せうでうとした岸の柳の枯枝をへだてゝ、飯山の町の眺望ながめは右側にひらけて居た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)