笑顔えがほ)” の例文
旧字:笑顏
かしくけではあられぬはるこほりイヤぼくこそが結局けつきよくなりいもといふものあぢしらねどあらばくまであいらしきか笑顔えがほゆたかにそでひかへてりやうさん昨夕ゆふべうれしきゆめたりお前様まへさま学校がくかう
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
以て無事目的を達してかへるを得せしむるなり云々と、朝来雨やうやれ来れば一行笑顔えがほを開き、一して戸倉に至るをす、此夜森下君の発案により、鍋伏なべふせを行ふてうをるをたり
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
若い上さんの笑顔えがほ! それが不思議にも私の心を惹いた。それは誰かに似てゐた。何処かで美しいと思つた誰かに? 眼、眉、其奥にその女が居た。長い間、私はその誰かを心の中に繰返して歩いた。
百日紅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)