“空梅雨”の読み方と例文
読み方割合
からつゆ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
びッくりさせる、不粋ぶすいなやつ、ギャーッという五さぎの声も時々、——妙に陰気いんきで、うすら寒い空梅雨からつゆの晩なのである。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その年の梅雨は空梅雨からつゆだつた。彼等、——年とつた癈人と童子とは、烈しい日光や草いきれにもめげず、池を掘つたり木を伐つたり、だんだん仕事を拡げて行つた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
空梅雨からつゆに代表的な天気で、今にも降り出しそうな空が不得要領に晴れ、太陽が照りつけるというよりはむしろ空気自身が白っぽく光り輝いているような天候であった。
ゴルフ随行記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)