ゆず)” の例文
旧字:
むかしぎょう御世みよに、娥皇がこう女英にょえいという二人の御娘がありました。堯がしゅんに世をゆずろうというとき、舜はこばんで受けません。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこで堯帝はふたりの御娘を舜王にめあわせて、後に帝位をゆずられたという例がございます。……陛下。ご賢察を垂れたまえ
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「畏れ多いことですが、もう漢朝の運気は尽きています。御位を魏王にゆずり給うて、天命におしたがいあらんことを」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——先帝の名はなり。備は、そなうるなり、またそなうるを意味す。後主のいみなは禅にしてゆずるの意をもつ。すなわち禅り授くるなり。劉氏は久しからずしてまさに他へそなゆずるべし」
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)