いし)” の例文
「そんな事は、」とお正はうつむいた、そして二人は人家から離れた、いしの多い凸凹道を、静かに歩んでいる。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
いしでも入つたんかいな。一寸お待ち、矢鱈やたらこすつたりしたらあかへん。わて今取つて上げまほ。」
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
ガッ! いしが飛び土煙りが上がり、真竹が十本束になって切られ、婆裟ばさと地上へ仆れて来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
牛乳車はからからと いしころ道を下りてゆく
山果集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
土やいしに対してくらゐだ。
其一人に導かれいし多くともしび暗き町を歩みて二階建の旅人宿はたごやに入り、妻女の田舎なまりを其儘、愛嬌も心かららしく迎へられた時は、余も思はず微笑したのである。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
乞食が砕いたいしでもくら