研澄とぎすま)” の例文
御入用のお客様はどなただか早や知らねえけれど、何でもわっし研澄とぎすましたのをお持ちなさると見えるて、御念の入った。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かしおき其夜そのようしこくとも思しき頃かね研澄とぎすましたる出刄庖丁でばばうちやう懷中くわいちうなし頬冠ほゝかぶりして忍びいでやがて質屋の前へ行き四邊あたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
新吉はなんの事だかとんと分りませんが、致し方なく夜明け方に帰りますると、情ないかな、女房お累は、草苅鎌の研澄とぎすましたので咽喉笛のどぶえかき切って、片手に子供を抱いたなり死んで居るから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)