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石窟
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せっくつ
ふりがな文庫
“
石窟
(
せっくつ
)” の例文
屈んではいれる程度の、
石窟
(
せっくつ
)
のような家の口が、右側にあった。眠たげな赤い軒燈の下に、
老酒
(
ラオチュウ
)
の
瓶
(
びん
)
が五ツ六ツ転がっているのを見る。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて西域出土物の室にはいつて、ムルックの
石窟
(
せっくつ
)
寺のものだといふ壁画の断片を見たり、小さな像や
壺
(
つぼ
)
の破片を眺めたりした。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
古代インドの
石窟
(
せっくつ
)
の柱には、これに似た彫刻がきざまれていた。しかし、あれは動かぬ石の彫刻、ここのは生きてうごめく肉の彫刻である。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
兎
(
うさぎ
)
は弱い動物だ。その耳はやむ時なき
猜疑
(
さいぎ
)
に震えている。彼は
頑丈
(
がんじょう
)
な
石窟
(
せっくつ
)
に身を託する事も、
幽邃
(
ゆうすい
)
な深林にその住居を構えることも出来ない。彼は小さな
藪
(
やぶ
)
の中に彼らしい穴を掘る。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
仔細
(
しさい
)
を申せば、
大唐
(
だいとう
)
の開山
洞玄
(
とうげん
)
国師このかた、代々の老祖
大仙
(
たいせん
)
が、魔ものを捕りおさえては、この
石窟
(
せっくつ
)
へ封じ込めおかれたもので、みだりに開くことはなりません
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「開かずの門か」と、
洪
(
こう
)
はずかずか歩き出した。なにか、抵抗を感じたらしく見える。仰げば大絶壁。そこの
裾
(
すそ
)
をくりぬいた
石窟
(
せっくつ
)
なのだ。近づいてみると、かたわらの
石柱
(
いしばしら
)
には
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“石窟”の解説
石窟(せっくつ)とは、岩山や岩場を人為的に掘削した人工空間、あるいは自然の洞穴を利用したりした洞窟を含めた総称である。
中国では、このような石窟を利用した仏教寺院を指す場合に、石窟寺院を省略して、単に石窟と呼んでいる。
(出典:Wikipedia)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
窟
常用漢字
中学
部首:⽳
13画
“石”で始まる語句
石
石鹸
石垣
石塊
石見
石燈籠
石榴
石膏
石楠花
石碑