“石摺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いしずり75.0%
いしず25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四月の十四日——父の命日には、年々床の間に父の名の入つた石摺いしずりの大きなふくをかけて、机の上に位牌と御膳おぜんを据ゑて、お祭をした。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
老人は馬蠅の飛び去る方をにらみながら、「酒屋か郵便屋だろう。うっちゃってお置きなさい。」とおもむろ石摺いしずりの古法帖をたたんだ。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さあどうぞ と座敷へ案内して石摺いしずりの手本なぞ出し話し始めたところへ来客でその日はそれだけになった。
結婚 (新字新仮名) / 中勘助(著)
それが岩のしわ目と文字のあとをほの白く、そッくりそのまま、石摺いしずりにうつってここにあるのではないか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)