石摺いしず)” の例文
さあどうぞ と座敷へ案内して石摺いしずりの手本なぞ出し話し始めたところへ来客でその日はそれだけになった。
結婚 (新字新仮名) / 中勘助(著)
それが岩のしわ目と文字のあとをほの白く、そッくりそのまま、石摺いしずりにうつってここにあるのではないか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昔の人が十徳じっとくにでも着そうな石摺いしずりの羽織をぼってりと着込んで、風通大嶋ふうつうおおしまあわせの下に黄八丈の下着を見せ、袂の中からますのしきりへひじをついている左の腕をそのまま背中へ廻しているので
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「この石摺いしずりの軸はどうしてそちが手にれた」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)