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真際
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まぎわ
ふりがな文庫
“
真際
(
まぎわ
)” の例文
旧字:
眞際
今朝送り出した
真際
(
まぎわ
)
は一時に迫って、
妄想
(
もうぞう
)
の転変が至極
迅速
(
すみやか
)
であッたが、落ちつくにつれて、一事についての妄想が長くかつ深くなッて来た。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
それでも、息を引きとる
真際
(
まぎわ
)
まで、うれしそうに、おれの両手を握りしめていたが——その顔は、今も忘れられねえんだ——
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
以仁王
(
もちひとおう
)
、源三位頼政等のかねてからの準備も成って、旗挙げの大事も実現に迫った
真際
(
まぎわ
)
に、その計画は、平家の知るところとなってしまった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こっそり取り出してその名文を
愛誦
(
あいしょう
)
し、遠く離れた周さんをなつかしんだものだが、卒業
真際
(
まぎわ
)
に、ある学友から取り上げられてしまって、いま思うと実に惜しいのである。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
嫁に往ってしまっては申訣がなく思ったろうけれど、それでもいよいよの
真際
(
まぎわ
)
になっては僕に逢いたかったに違いない。実に情ない事だ。考えて見れば僕もあんまり児供であった。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
南無大師遍照金剛と
吠
(
ほ
)
えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という
真際
(
まぎわ
)
になって気のゆるんだ者か、そのお寺の門前ではたと倒れた、それを如何にも残念と思うた様子で
犬
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
勅使に対しては、当然そうなければならない幕府の
裁断
(
さいだん
)
は裁断として、他にまた、何等かの活路をつけて、御一命だけは、
真際
(
まぎわ
)
にお救いがあるかも知れない——。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あッしにゃあ、詳しいわけはわかりません——だが、お杉さんが、引かれる
真際
(
まぎわ
)
に、役人に薬を使って、着物を着更えながら、紅筆で、あっしに書きのこして行ったんですよ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「明朝、水戸へお立帰りの
真際
(
まぎわ
)
まで、何とぞ、お暇をたまわりますように」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐ再び尾張へ向けて立つ
真際
(
まぎわ
)
に、
予
(
かね
)
ての打合せどおり、義平を木曾路へ、次男朝長を信州方面へ打立たせたが、朝長は前から悩んでいた
手創
(
てきず
)
に耐えかねて、途中から父の許へ引っ返して来て
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“真”で始まる語句
真
真似
真面目
真実
真直
真中
真紅
真暗
真赤
真鍮