真個まこと)” の例文
旧字:眞個
一面に青草あおぐさで、これに松のみどりがかさなって、唯今頃ただいまごろすみれ、夏は常夏とこなつ、秋ははぎ真個まこと幽翠ゆうすいところと行らしって御覧ごろうじろ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其内に存する甘実を味ふ能はずんば、むしろ智者の事ならんや、基督嘗て曰へり我は道なり、生命なり、光なりと真個まことに基督教を脩めんとするもの、真個に基督教を攻撃せんとする者
真個まことに、ああいう世にまれな美人ほど、早く結縁けちえんいたして仏果ぶっかを得たためし沢山たくさんございますから。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)