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留桶
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とめおけ
ふりがな文庫
“
留桶
(
とめおけ
)” の例文
そう聞かされて見れば、子供心にもなるほどとうなずかれる。流し場の隅に積み重ねてある
留桶
(
とめおけ
)
のなかで
三升
(
みます
)
の
紋
(
もん
)
などが光っていたからである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
敬太郎
(
けいたろう
)
が
留桶
(
とめおけ
)
の前へ腰をおろして、
三助
(
さんすけ
)
に
垢擦
(
あかすり
)
を掛けさせている時分になって、森本はやっと
煙
(
けむ
)
の出るような赤い
身体
(
からだ
)
を全く湯の中から露出した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お鹿の内には、まだ開業当時というので手水鉢も
柄杓
(
ひしゃく
)
も無かった。湯殿の
留桶
(
とめおけ
)
に水を
汲
(
く
)
んで、
簀
(
す
)
の子の上に出してある。恐らく待合の手水鉢に柄杓の無いのは、
厠
(
かわや
)
に戸の無いより始末が悪い。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうして湯屋の
留桶
(
とめおけ
)
を少し深くしたような
小判形
(
こばんなり
)
の桶の底に、
硝子
(
ガラス
)
を張ったものを水に伏せて、その中に顔を
突込
(
つっこ
)
むように押し込みながら、海の底を
覗
(
のぞ
)
き出した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
留
常用漢字
小5
部首:⽥
10画
桶
漢検準1級
部首:⽊
11画
“留”で始まる語句
留
留守
留守居
留置
留針
留守番
留南奇
留吉
留守中
留金