“男滝”のいろいろな読み方と例文
旧字:男瀧
読み方割合
おたき50.0%
おだき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこから男滝おたきの滝つぼをのぞいていたものらしく、突然、こう時ならぬ大声を発して、お通へ急変を告げたのだった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの馬籠まごめ峠の——女滝めたき男滝おたき滝津瀬たきつせには、まだあの時の、自分の泣き声と、武蔵の怒った声が、どうどうと、淙々そうそうむせび合って、そのまま二人の喰い違った気持を百年も千年も
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大妻籠の峰から落つる男滝おだき女滝めだきを浴びて、りんりんたる鈴を振っているかと思うと、忽然と五社明神の森に隠れて、三尺余寸の木剣を打ち振り、大樹の枝をパキン
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ一筋ひとすじでも巌を越して男滝おだきすがりつこうとする形、それでも中をへだてられて末まではしずくも通わぬので、まれ、揺られてつぶさに辛苦しんくめるという風情ふぜい、この方は姿もやつかたちも細って
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)