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牧谿
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もっけい
ふりがな文庫
“
牧谿
(
もっけい
)” の例文
等伯が、もっぱら、
牧谿
(
もっけい
)
の
風
(
ふう
)
を慕っていたといわれる如く、武蔵画にも、どこか、牧谿にさえ、似ているところがないとはいえない。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宋元の頃は山水画の黄金時代で、それが日本に将来され、
牧谿
(
もっけい
)
のように支那に真蹟がなくて、日本にそれが見られるといった例さえある。
ある偃松の独白
(新字新仮名)
/
中村清太郎
(著)
御承知の通り
牧谿
(
もっけい
)
だとか、あるいは
芸阿弥
(
げいあみ
)
だとか、
相阿弥
(
そうあみ
)
というような絵はいわゆる墨画でありますが、原料でいえばそんなものはいくらほどのものでもないと思うが、やはりそれが何万
古陶磁の価値:――東京上野松坂屋楼上にて――
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
牧谿
(
もっけい
)
の絵は、ドガなんかから与えられる力と同量のものを与えます。牧谿の絵、覚えていらっしゃる? これはお目にかけられるわねえ。動物だの景物だの。青楓の蔬菜図とはちがいます。
獄中への手紙:08 一九四一年(昭和十六年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
夏珪
(
かけい
)
の宣和画院系の墨画あたりから、
梁楷
(
りょうかい
)
、
因陀羅
(
いんだら
)
、
牧谿
(
もっけい
)
などの画品を携え帰って、これがやがて東山将軍家の鑑賞に収められ
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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蜀僧
牧谿
(
もっけい
)
は比類ない鳥獣の名手だが、大徳寺の観音猿鶴の三幅対でも、観音周辺の山水や、猿のすむ枯木などには山の気がただよっており、伝牧谿の漁村夕照図は、別人としても傑品である。
ある偃松の独白
(新字新仮名)
/
中村清太郎
(著)
溌墨
(
はつぼく
)
というか、その筆触のあとには、多分に梁楷、
牧谿
(
もっけい
)
、それから邦人の海北友松や狩野の影響らしいものが、われわれ素人眼にも、すぐ思い出されてくる。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右府様がまた例の
神算鬼謀
(
しんさんきぼう
)
をもって、わたくしが所持の
牧谿
(
もっけい
)
の一幅を、召し上げようとなされていられる。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長の乞いに委せて遠く博多から
携
(
たずさ
)
えて来て鑑賞に供えた家伝来の
幅
(
ふく
)
、
牧谿
(
もっけい
)
の
遠浦帰帆之図
(
えんぽきはんのず
)
は、たちこめる煙の中にも、名画の気品をすこしも
譟
(
さわ
)
がしてはいなかった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……さすがに、この
牧谿
(
もっけい
)
はよいの。近頃の眼福。信忠もよう
観
(
み
)
ておけ。これがかねて噂にも聞く牧谿の
遠浦帰帆之図
(
えんぽきはんのず
)
。なんと
宗湛
(
そうたん
)
は、憎い名幅を所持なす男ではないか。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“牧谿”の解説
牧谿(もっけい、生没年不詳)は、13世紀後半、中国南宋末元初の僧。法諱は法常で、牧谿は号だが、こちらで呼ばれるのが通例。俗姓は李。水墨画家として名高く、日本の水墨画に大きな影響を与え、最も高く評価されてきた画家の一人である。
(出典:Wikipedia)
牧
常用漢字
小4
部首:⽜
8画
谿
漢検1級
部首:⾕
17画
“牧”で始まる語句
牧場
牧
牧師
牧之
牧草
牧野
牧人
牧畜
牧師館
牧草地