烈敷はげしく)” の例文
引請しにより彼是月に二兩位に成りしとぞ或夜まはりの節霜月しもつきすゑの事にて寒氣烈敷はげしく雪は霏々ちら/\と降出しゝ中を石町の鐘ととも子刻ねのこくの拍子木を打乍ら小路々々こうぢ/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この衝突は文明が進むに従って、ますます烈敷はげしくなるばかりでけっして調停のしようがないにきまっています。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これ烈敷はげしくなると、高い塔の上から、遥かのした見下みおろすのと同じになるのだと意識しながら、漸く剃りおはつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
持てぶら/\淺草へいでける處遠乘馬とほのりうま十四五疋烈敷はげしく乘來のりきたりしかば三吉後へにげんとするをり其の馬一疋なゝめに駈出し往來わうらいの者を踏倒す故三吉は狼狽うろたへて漸々馳拔はせぬけ諏訪町へ來り酒屋へ這入て懷中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)