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はげしく
是が
烈敷なると、高い塔の上から、遥かの
下を
見下すのと同じになるのだと意識しながら、漸く剃り
終つた。
持てぶら/\淺草へ
出ける處
遠乘馬十四五疋
烈敷乘來りしかば三吉後へ
逃んとする
機其の馬一疋
斜めに駈出し
往來の者を踏倒す故三吉は
狼狽て漸々
馳拔諏訪町へ來り酒屋へ這入て懷中を
何人に
切れたるや有體に申せと
睨み付らるゝに勘兵衞も命の
際なれば何分白状なさず因て先入牢申付られ
劇敷拷問に及びしかば終に
舊惡悉皆く白状しける故右海賊共と一處に
引廻の
上獄門に行はれたり
然ば勘兵衞の妻は
今更詮方なく
漸々に
首を