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火熱
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ほて
ふりがな文庫
“
火熱
(
ほて
)” の例文
そうするとその
都度
(
たび
)
に胸が微かにドキドキして、顔がポーッと
火熱
(
ほて
)
るような気がしたのは今から考えても不思議な現象であった。
鉄鎚
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そろそろ酔の廻った叔父は、
火熱
(
ほて
)
った顔へ水分を供給する義務を感じた人のように、また
洋盃
(
コップ
)
を取り上げて
麦酒
(
ビール
)
をぐいと飲んだ。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
黒吉は、頭がカーッと
火熱
(
ほて
)
って来た。そして、片足の男とは思われぬほどの、恐ろしい速さで、原っぱを駈け出した。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
自分の手が
火熱
(
ほて
)
ッて来るほど打ッてやると、お蝶は胸がスッとすいて、同時に急におかしくなって
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それと一緒に身体じゅうの皮膚がポッポと
火熱
(
ほて
)
り出して、燃え上るような気持ちになって来るもんだから、その苦し紛れに相手をシッカリと掴まえようとすると……ホラ
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
燃えついたばかりの
燄
(
ほのお
)
に照らされた主婦の顔を見ると、うすく
火熱
(
ほて
)
った上に、心持
御白粉
(
おしろい
)
を
塗
(
つ
)
けている。自分は部屋の入り口で化粧の
淋
(
さび
)
しみと云う事を、しみじみと悟った。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
恥かしいのか、怖ろしいのか、又は悲しいのか、自分でも
判然
(
わか
)
らない感情のために、全身をチクチクと刺されるような気がして、耳から首筋のあたりが又もカッカと
火熱
(
ほて
)
って来た。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そうしてその強い調子が、どこまでも冷笑的に構えようとする彼の
機鋒
(
きほう
)
を
挫
(
くじ
)
いた。お延にはなおさらであった。彼女は驚ろいてお秀を見た。その顔は先刻と同じように
火熱
(
ほて
)
っていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
熱
常用漢字
小4
部首:⽕
15画
“火”で始まる語句
火
火鉢
火傷
火照
火箸
火影
火焔
火桶
火光
火酒