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濫造
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らんぞう
ふりがな文庫
“
濫造
(
らんぞう
)” の例文
加うるに機械の使用には統制がないため、物は
濫造
(
らんぞう
)
されますます粗悪になってゆきます。生産の過剰は失業者を激増させました。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
のちに思いあわせると、それから二年と経たないうちに、悪貨
濫造
(
らんぞう
)
という思いきった政策が、将軍家のゆるすところになって実現し、騒然と、世の物議をかもした。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尤
(
もっと
)
もこの大家製造は年々次第に粗製
濫造
(
らんぞう
)
となって、終には民友社の
折紙
(
おりがみ
)
が余りに権威を持たなくなってしまったが、その初めはこの附録が文人の進士登第と認められていた。
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
資本家の
傀儡
(
かいらい
)
どもが、商品を
濫造
(
らんぞう
)
するように、濫造した、出来合いの御用思想だけが、思想だと思うことをやめて、僕らにゃ僕らの考え方、行ない方があることをハッキリ知らなきゃならないんだ
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
しかも
自家使
(
うちづか
)
いのものや、特別の注文による品は念入りに作られます。これに対し儲けるために粗製
濫造
(
らんぞう
)
した商品の方には、
誤魔化
(
ごまか
)
しものが多くなります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
▼ もっと見る
即ち用の目的に誠実である事を、その本質に数えたいのです。近頃機械工場で
濫造
(
らんぞう
)
される製品は、全く商業主義の犠牲であって、利が眼目であるため、用が
虐
(
しいた
)
げられているのです。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
そうして美しい作が多量であるため、平凡となる時、その時代は最も高い標準に達していることを告げるであろう。私は多量生産と粗製
濫造
(
らんぞう
)
とが一致する近代を
謳歌
(
おうか
)
しているのではない。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
粗製
濫造
(
らんぞう
)
はその避けがたい結果に過ぎない。
利慾
(
りよく
)
は用と美とを共に
殺戮
(
さつりく
)
する。加うるに資本下にある工藝は手工を去って機械につく。これがために美はいよいよ創造をもたず、固定し凝着する。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
かつては心を込めて作られたものも、今は利得のために荒らされてしまった。競うためには多く作らねばならぬ。多く売るためには安く
拵
(
こしら
)
えねばならぬ。ここに粗悪が迫り
濫造
(
らんぞう
)
が強いられてくる。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
“濫造”の意味
《名詞》
濫造(らんぞう)
品質を問わずむやみに多くのものなどを造ること。
(出典:Wiktionary)
濫
常用漢字
中学
部首:⽔
18画
造
常用漢字
小5
部首:⾡
10画
“濫”で始まる語句
濫
濫用
濫觴
濫費
濫僧
濫発
濫僧供
濫伐
濫読
濫作