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漱
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すす
ふりがな文庫
“
漱
(
すす
)” の例文
私も早速起き上って当り前なら口を
漱
(
すす
)
ぐところでありますが、口も漱がず眼をこすりながらお経を読むという訳です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
口を
漱
(
すす
)
ぐために河原に下りていた戸田老人が
喚
(
わめ
)
いたものである。動物の
吼
(
ほ
)
える声のような野太い叫びで呼んでいた。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
ちょうどそれは毎朝の口を
漱
(
すす
)
いだり、歯を
磨
(
みが
)
いたりするのと同じに、それをしないと気持が一日散漫であった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
にわかに立って、口を
漱
(
すす
)
ぎ、手を
浄
(
きよ
)
めて来て、状を拝し直した。主君の御一族とあれば、手紙といえども、その人の前にあるのと同じ礼儀を
執
(
と
)
るのであった。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「火ぁ
消
(
け
)
でらたもな。おれぁ二度起ぎで燃やした。さあ、口
漱
(
すす
)
げ、
飯
(
まま
)
でげでら、楢夫。」
ひかりの素足
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
「どうです河合さん、そう閉じ
籠
(
こも
)
ってばかりいないで、気晴らしに散歩して見ませんか」と、浜田に元気をつけられて、「それではちょっと待って下さい」と、この二日間口も
漱
(
すす
)
がず
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
顔を洗うことは出来ない、僅かに茶碗に一杯の水で口を
漱
(
すす
)
いで小屋に入る。宗忠は飯を炊き始める。水桶に移すと、今度は宗平が飯を炊く、見ると湯の沸いた中へ、一升ばかりの粟を入れる。
白峰の麓
(新字新仮名)
/
大下藤次郎
(著)
とにかくみんな
寝巻
(
ねまき
)
をぬいで、下に降りて、口を
漱
(
すす
)
いだり顔を洗ったりしました。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ごめん——と口の中で云って彼は流れのそばに
蹲
(
しゃが
)
んだ。その小さな川の水を
掬
(
すく
)
って口を
漱
(
すす
)
ぎ、顔を洗った。深山の水は切れるような冷たさであった。洗われた肌には
爽昧
(
そうまい
)
の
巒気
(
らんき
)
が浸みとおった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
道太は
楊枝
(
ようじ
)
をつかいながら、山水のような味のする水で口を
漱
(
すす
)
いだ。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
漱
漢検1級
部首:⽔
14画
“漱”を含む語句
夏目漱石
含漱
漱石山房
漱石
口漱
咳漱
漱石子
漱石師
漱茶碗
盥漱
盥漱所