“巒気”の読み方と例文
読み方割合
らんき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雲は白く綿々めんめんとして去来し、巒気らんきはふりしきるせみの声々にひとしおに澄みわたる、その峡中に白いボートを漕ぐ白シャツの三、五がいる。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
御山は春日かすがの三笠山と同じような山一つ、樹木がこんもりとして、朝の巒気らんき神々こうごうしく立ちこめております。
しかしついに彼らは帰って来なかった。しんしんと冷えて来た夜半の巒気らんきのなかで、勢いのおとろえた焚火を見つめながら、彼は何ということなしに、泣きたくなった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)