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渦捲
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うずま
ふりがな文庫
“
渦捲
(
うずま
)” の例文
渦捲
(
うずま
)
いて去る水の、岩に裂かれたる向うは見えず。
削
(
けず
)
られて坂と落つる川底の深さは幾段か、乗る人のこなたよりは不可思議の波の
行末
(
ゆくえ
)
である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
藍色の空には、白く光る雲が、糸のように流れているばかり…………崖の下には、
真青
(
まっさお
)
く、真白く
渦捲
(
うずま
)
きどよめく波の間を、遊び戯れているフカの
尻尾
(
しっぽ
)
やヒレが、時々ヒラヒラと見えているだけです。
瓶詰地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかし健三は毎晩暗い
灯火
(
ともしび
)
の影で彼を見た。その険悪な眼と
怒
(
いかり
)
に
顫
(
ふる
)
える唇とを見た。
咽喉
(
のど
)
から
渦捲
(
うずま
)
く
烟
(
けむり
)
のように
洩
(
も
)
れて出るその憤りの声を聞いた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
渦捲
(
うずま
)
く煙りを
劈
(
つんざ
)
いて、白い姿は階段を飛び上がる。ホホホホと鋭どく笑う女の声が、廊下に響いて、静かなる風呂場を次第に
向
(
むこう
)
へ
遠退
(
とおの
)
く。余はがぶりと湯を
呑
(
の
)
んだまま
槽
(
ふね
)
の中に
突立
(
つった
)
つ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
渦
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
捲
漢検準1級
部首:⼿
11画
“渦”で始まる語句
渦
渦巻
渦中
渦紋
渦卷
渦潮
渦動
渦流
渦毛
渦巻毛