じゆん)” の例文
此年の暮れむとする十二月二十五日に、広島では春水が御園みその道英のぢよじゆん子婦よめに取ることを許された。不幸なる最初の山陽が妻である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかし、三四年前に半年あまり一しよはぎじゆんだんの高弟(?)となつておほいに切琢磨たくましたのだが、二人とも一こう力がしん歩しない所までてゐるのだから、いさゝ好敵こうてきぎるきらひもある。
此年二月二十二日に御園氏じゆんが山陽に嫁した。後一年ならずして離別せられた不幸なる妻である。十二月七日の春水の日記「久児夜帰太遅、戒禁足」の文が、家庭の頼山陽に引いてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)