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浅黄木綿
これは厄介な事をやり始めた者だと少々
辟易していると入口の方に
浅黄木綿の着物をきた七十ばかりの坊主がぬっと
見われた。
すると中村座の初日の二日前の夜、其の幽霊が蔦芳の
臥ている部屋へぬうと現れた。蔦芳はしめたと思って
能く見た。二十四五の壮い男で、
衣服は
浅黄木綿の三つ
柏の
単衣であった。
お
母さんは、たんすのひきだしにしまってあった、
浅黄木綿の
大きなふろしきを
出して、さおにかけ、
秋の
日に
干していられました。ふろしきをひろげると、
白く
染めぬいた
紋が
見えました。