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泣腫
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なきはら
ふりがな文庫
“
泣腫
(
なきはら
)” の例文
窓の外を通る兵士の群を見送った眼で主婦の姪を見ると、岸本はリモオジュの
田舎
(
いなか
)
から出て来たこの娘が紅く顔を
泣腫
(
なきはら
)
しているのに気がついた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
罎
(
びん
)
やら、
行李
(
こうり
)
やら、
支那鞄
(
しなかばん
)
やらが足の
踏
(
ふ
)
み
度
(
ど
)
も無い程に散らばっていて、
塵埃
(
ほこり
)
の香が
夥
(
おびただ
)
しく鼻を
衝
(
つ
)
く中に、芳子は眼を
泣腫
(
なきはら
)
して荷物の整理を為ていた。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
紅
(
あか
)
く
泣腫
(
なきはら
)
した顔を提げて、やがて扇屋へ帰つて見ると、奥の座敷には
種々
(
さま/″\
)
な人が集つて後の事を語り合つて居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
芳子は
栗梅
(
くりうめ
)
の
被布
(
ひふ
)
を着て、白いリボンを髪に
揷
(
さ
)
して、眼を
泣腫
(
なきはら
)
していた。送って出た細君の手を堅く握って
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
泣
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
腫
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
“泣”で始まる語句
泣
泣面
泣出
泣々
泣声
泣言
泣音
泣聲
泣叫
泣伏