もとむ)” の例文
今消極のうれいうれえてこれを防ぐにもせよ、積極の利をはかってこれをもとむるにもせよ、旧藩地にて有力なる人物は必ずこれを心配することならん
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かえりみて明治前後日本の藩情如何いかん詮索せんさくせんと欲するも、茫乎ぼうことしてこれをもとむるにかたきものあるべし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
故に下等士族は、その下等中の黜陟ちゅっちょくに心を関して昇進をもとむれども、上等に入るの念は、もとよりこれを断絶して、そのおもむき走獣そうじゅうあえて飛鳥ひちょうの便利を企望きぼうせざる者のごとし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)