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母者人
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ははじゃびと
ふりがな文庫
“
母者人
(
ははじゃびと
)” の例文
こんどこそは、まじめに暮してくれるよう、わしも悪いところがあったとは思うが、
母者人
(
ははじゃびと
)
への心配もこれを最後にしてもらいたい……。
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
どれもこれも
弟
(
てい
)
たりがたく
兄
(
けい
)
たりがたき
腕白顔
(
わんぱくがお
)
だ。さだめし、
屋敷
(
やしき
)
へかえったのちには、
母者人
(
ははじゃびと
)
からお
小言
(
こごと
)
であろう。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ことに
母者人
(
ははじゃびと
)
が
呆
(
あき
)
れ半分に感心し、
男
(
セニョル
)
の誠実
相解
(
あいわか
)
った! と古風に手を打ったりして、あとはすらすらと事が運び、間もなく神の意思に花が咲くといった経路だ。
踊る地平線:07 血と砂の接吻
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
ははは、不見識だといわるるか。ハテ、実は
母者人
(
ははじゃびと
)
に生きうつしのそこもと、これからはまたお艶のお腹さまとして拙者にとっては二つとない大切な御隠居、そのお人に頭を
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
かれこれする
中
(
うち
)
に柏木貨一郎さんが養母とともに見える。三枝のお嬢さんお綾さんには
母者人
(
ははじゃびと
)
のおびくさんが附いて見えられる。二階で落ち合って
蕎麦
(
そば
)
を食べて見合いをされた。
幕末維新懐古談:51 大隈綾子刀自の思い出
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
「俺にもお前は懐かしい。
母者人
(
ははじゃびと
)
のような気持がする。俺はお前の云う通りになろう」
血ぬられた懐刀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
母者人
(
ははじゃびと
)
にも、ようようお年、この後は正行をお
愛
(
いつく
)
しみ下されたように、御自身のおからだを御いたわりくださいまし
日本名婦伝:大楠公夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
食えるほどえいことがあるかいや。いねの持って生れた食いぶにじゃ、気兼がいるかいや。
母者人
(
ははじゃびと
)
がまんじゅが食えなんだのもぶにがなかったんじゃろ、誰も皆ぶにを果さにゃ死ねんといや
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「何もおらは驚きはしない。けれど
母者人
(
ははじゃびと
)
は、びッくりなされた。——
謝
(
あやま
)
るならおらのおふくろ様に謝るがいい」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「留守たのむぞ。中村の
母者人
(
ははじゃびと
)
へ、何ぞの便りを怠るな。
舅姑御
(
しゅうとご
)
たちへよしなに。……よいか、それから」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
孫兵衛の
母者人
(
ははじゃびと
)
イサベラ様はマリヤの笄とともに、その異国の人の血をひいてきたお方でございます。ほんとに円満な、聖母そのままな、慈愛の深いお方でした。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お聞きあそばしたか、
母者人
(
ははじゃびと
)
は、なんぞ思い違いをなされたのでございましょうが」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わしの母だ。——祝言の席にはお迎え申さなかったが、わしが妻を
娶
(
めと
)
ったことを、天地の間で、誰よりも、誰よりも、蔭ながら
欣
(
よろこ
)
んでいて下されているに違いない中村の
母者人
(
ははじゃびと
)
だ……」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『このふた晩ほど、続いて、死んだ
母者人
(
ははじゃびと
)
の夢ばかり見ている。そろそろおふくろの迎えが近づいて来たのかも知れない。……だから、貴様とこうして語るのも、そう長い間の事ではない気がするのだ』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では
母者人
(
ははじゃびと
)
、行って参ります」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
母
常用漢字
小2
部首:⽏
5画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“母者”で始まる語句
母者