コボ)” の例文
ヲサを流れるやうに、手もとにくり寄せられる糸が、動かなくなつた。引いてもいても通らぬ。筬の歯が幾枚もコボれて、糸筋の上にかゝつて居るのが見える。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
きり岸に コボれ仏を並べたるところ明るく、風にまむかふ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
此時一度、スベテ石城シキはとりコボたれたのである。ところが、其と時を同じくして、疱瘡モガサがはやり出した。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
引いてもいても通らぬ。筬の齒が幾枚もコボれて、絲筋の上にかゝつて居るのが見える。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
引いてもいても通らぬ。筬の齒が幾枚もコボれて、絲筋の上にかゝつて居るのが見える。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
汝等ミマシタチ進んで、石城シキコボつて、新京の時世装にカナうた家作りに改めよと、仰せ下された。藤氏四流の如き、今に旧態をへざるは、モツトモソノ位に在るを顧みざるものぞ、とおトガめが降つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)