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槓杆
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てこ
ふりがな文庫
“
槓杆
(
てこ
)” の例文
頂上には、おもに堅い木で作った大きな
歯車
(
はぐるま
)
や
槓杆
(
てこ
)
の簡単な機械が、どろどろに
埃
(
ほこり
)
と油とで黒くなって、秒を刻みながら動いていた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
そりゃ、あなた、日本の国情がどうあろうと、こっちの言い分が通るまでは動かないというふうに——
槓杆
(
てこ
)
でも動かない
巌
(
いわ
)
のような
権幕
(
けんまく
)
で。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
箱の前の鍵盤のようなものの一つを指で押すと
槓杆
(
てこ
)
の仕掛けで一疋の猫の
尻尾
(
しっぽ
)
をぐいと押す。すると猫がにゃあと鳴く。
猫六題
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
又は
槓杆
(
てこ
)
でも動かぬ長尻の訪客を咄嗟の間に紙片のように掃き出して
終
(
しま
)
うという
辣腕
(
らつわん
)
家が時あってか出頭して、人天の眼を眩ぜしむるには驚かされるのである。
謡曲黒白談
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それに
槓杆
(
てこ
)
の枕を捨てたのは宜いが、
土竈
(
へつつひ
)
を据ゑた場所が少し動いて居ることに氣が付かなかつた
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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なによりもまず一家の
墓窖
(
はかあな
)
を内側から造作なくあけることができるように作りかえた。墓のなかへずっと突き出ている長い
槓杆
(
てこ
)
をちょっと押せば鉄の門がぱっと開くようにした。
早すぎる埋葬
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
私たちはその事件を
槓杆
(
てこ
)
にして、あの重たい難物を家から追ひ出す工夫をしましたつけ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
槓杆
(
てこ
)
を以て地球を動かすと断言したではないか、しかもそれは遠い昔しの事だ、昔しの人でさえ地球を動かすといったのに、今文明の恵みの光に浴する僕らが力を以てするからには
太陽系統の滅亡
(新字新仮名)
/
木村小舟
(著)
然し我々の人力車夫は一向おかまい無しで、石の周囲を掘り、
桿
(
さお
)
を
槓杆
(
てこ
)
にして、我々はそれをひっくり返した。図585はこの外見をざっと写生したもので、内側は
小間
(
パネル
)
に刻んである。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
それは何か重たいものを強い
槓杆
(
てこ
)
で動かす時のやうな聲であつた。私は鳴きましたよ、私は鳴いてゐますよ、蝉は恐らくさういふつもりで鳴いてゐるのであらう、ほんのそのしるしだけ。
艸千里
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
弱い鉄棒を引きぬいて
槓杆
(
てこ
)
とし
扉
(
とびら
)
をこじあけるか錠前をこわすかするつもりで、彼は鉄棒を一本一本つかんだが、どれも小揺るぎさえしなかった。
虎
(
とら
)
の
牙
(
きば
)
もおよばないほど固く植わっていた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
槓杆
(
てこ
)
や
螺牡
(
ねじ
)
で
開
(
あ
)
けて見ることは出来ない。675
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
各自
(
てんで
)
に
槓杆
(
てこ
)
よりも立派な腕を
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
人体諸機関の活動を支配する脳神経の作用は別として、人間の五体殊に手足のごときものを力学的に見ればただ複雑な
槓杆
(
てこ
)
の組み合せだと云うことも出来る。
相撲と力学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
棒が
槓杆
(
てこ
)
になるから、恐ろしい力で内儀の喉笛を潰せる、下手人は一人でたくさんではないか
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
音楽家が演奏をしている時に風や雨の音、時には自分の打っているキーの不完全な
槓杆
(
てこ
)
のきしる音ですらも、心がそれに向いていなければ耳には響いても頭には通じない。
蓄音機
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
棒が
槓杆
(
てこ
)
になるから、恐ろしい力で内儀の喉笛が潰せる、下手人は一人で澤山ではないか
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
脇差は川へ
投
(
ほう
)
り込んだ。が、金はその丸太を
槓杆
(
てこ
)
にして、土竈の下に隠してあるはずだ。
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
脇差は川へ投り込んだが、金はその丸太を
槓杆
(
てこ
)
にして、
土竈
(
へつつひ
)
の下に隱してある筈だ。
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
尤も、同じ親分の作でも、
土竈
(
へつつひ
)
を丸太の
槓杆
(
てこ
)
で起すと、その底から八百兩といふ小判が出て來たのは驚きましたね。——土竈の横腹から盜んで土竈の尻の下に隱す奴も馬鹿ぢやねえが、それを
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もっとも、同じ親分の作でも、
土竈
(
へっつい
)
を丸太の
槓杆
(
てこ
)
で起すと、その底から八百両という小判が出て来たのは驚きましたね。——土竈の横腹から盗んで土竈の尻の下に隠す奴も馬鹿じゃねえが、それを
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
槓
漢検1級
部首:⽊
14画
杆
漢検1級
部首:⽊
7画
“槓杆”で始まる語句
槓杆仕掛